田辺聖子さんと台湾
BSで再放送中の「芋たこなんきん」に引き込まれています。
登場人物の一人ひとりが愛おしくて、今週で最終回と思うと来週の今頃は間違いなく芋たこロスに陥っているでしょう。
原作の田辺聖子さんの年譜に「台湾旅行に行く」とあったので、どこかに文章を残されていないかなあと大昔に読んだエッセイを読み返しました。
『ラーメン煮えたもご存知ない』新潮文庫
目を皿のようにした甲斐あっていくつかの「台湾」の文字を発見しました!
(昔の文庫本の文字が小さいこと!)
──この前、台湾へいったらホテルに中国風朝食があり(当然だ)、これは白粥であった。(略)白菜・葱・トリ肉とビーフンを炒めたもの、ピータン、春巻、豚肉のでんぶ、それにおいしいのは、シジミの醤油漬けで、半開のやわらかいシジミの汁を吸う。醤油とニンニクの味がよくしみて、粥にうってつけであった。──
──「渡小月」というラーメン屋の屋号もいい。小月は商売不振の月、という意味だそうである。日本でいう二八の枯れ、というようなものか。小月を乗り切りさえすれば、という意味で「渡小月」、やっぱり文字の国はいい。──
※「渡小月」の名物は担仔麺。五香粉香る豚のそぼろは辛くないのが台湾風。写真は台南にある別のお店のもの。
─ただ今年の春、台湾へいって、たいそう美味しい料理をたべたので、こんなおいしいものを作って喜んでいる人々は、いい人にちがいないから(略)─
──かわいそー。台湾の選手がオリンピックに出られなくて、見送る人もなく、すごすご帰った、なんて。どうしてそんな意地悪するのかな─
ほかにもあるかな。
本棚の中の台湾さがし、新しい楽しみにしよう。
#日常茶飯にしたいこと
本棚の中の台湾さがし
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